校歌

作詞: 小宮豊隆

作曲: 信時 潔

1 今川と祓郷川と 右左ゆたかにうねり

馬ヶ岳西より迫り 彦山は南に聳ゆ

翠松は校舎を囲み 風立てば琴を奏づる


2 俗塵を遠く隔てし こゝこそは学問の城

この城の築かれしより 七十の星霜重ね

さまざまの名士を生みて 栄光に歴史輝く


3 恵まれし環境たゝへ この歴史心にきざみ

雪の日も嵐の朝も たじろがず学にいそしみ

一心不乱事に向へば なにごとかなし得ざるべき


4 いざ我等心を合せ 高々と理想をかゝげ

惜しからぬ命を賭けて 勇敢に真理を護り

混沌の世界の中に とことはの平和を布かむ


この校歌を作詞した小宮豊隆は、育徳館高校の前身である旧制豊津中学校を経て 第一高等学校(現東京大学教養学部)、東京帝国大学に進学し、寺田寅彦らとともに 夏目漱石の門下生となった人で、漱石の小説「三四郎」のモデルとも伝えられています。